おはようございます。
医療・介護・福祉経営コンサルティング Fukushi Vision Group株式会社の塚本です。
本日は『人材不足が永遠と続いてしまう本当の理由』についてお話いたします。
【目 次】
皆さんの事業所では、人材が常に不足している状況で、事業所の管理者・幹部が常に現場のシフトに入っている状況ではありませんか?
実はこの状況を作り出しているのは”現場”はなく経営者の採用に対する本気度が不足していることが原因なのです。
本気度とは?
ここで言う採用に対する本気度とは、費やすお金の量に比例するわけではありません。
これまでの採用方法を改め、適切な採用方法を取り入れ実践しPDCAを回すことを言います。
つまり、これまでのやり方が間違っているにも関わらず、そのやり方を永遠と続け、ただお金を垂れ流している状況を継続させていることを『本気度が低い』と定義しているのです。
ただ人によっては、どうやったら今の状況を打破できるのか?真剣に考えた上での今の状況かもしれませんが、残念ながら現状を変えられないのであれば、それは本気度が低いと言われても致し方ありません。
私は常々、概ね正しい採用方法というのを経営支援の中で提案し助言しております。
時には、面接時に同席し私が代わりに応募者と話をすることがあります。面接時のポイントは何よりも相手への『興味・関心』が重要なのです。
採用に関して、お金のかけ方を変えるのはもちろんのこと、そもそもの採用プロセスを見直し、面接方法を見直すなど、現状を改善する必要があります。
本気度については、どうしても採用したいんだ!という気持ちの面はもちろんのこと、具体的な策を真剣に検討し、実践する大事なのですね。
本気になってやるべきこと
まず、どうして人材不足が続いているのか?という現状を真摯に受け止め真剣に考えたことはあるでしょうか。
最近、障害者グループホームや訪問看護ステーションの経営者とお話する機会があるのですが、口を揃えていうのは・・・
「そういう人種だからね・・・」
これは残念ながら既に諦めの境地です。
この考えは非常にもったいないです。
看護師だから、介護職だから、世話人だから、保育士だから、
このような職種で人種を判別するような安易なジャッジは経営を鈍らせてしまいます。
「人」に対して諦めの気持ちを持つのであれば、その人種が働く事業を諦めるしかありません。
だって組織は人の集合体で成り立っていますからね。
まずは人種で判別せず、その人を見ることにしましょう。
応募者一人ひとりに生活があり、仕事の価値観をもっています。
応募者が何を望んで、皆さんの会社に応募してきたのか。
心から望んでいることは何か?
本音をヒアリングするのも、面接者の実力なのです。
人材不足を本気で解消したい!と思うなら、応募者ひとり一人に対する本音を探り
理解し受け止めることに努めましょう。
なぜ辞退されるかを本気で考える
採用の中で、応募者が採用までに至らずに、また採用に至ったとしても途中で辞退されたことはないでしょうか。
私が支援する企業では、業種に関係なく往々にして辞退率が高い事業所があります。
この要因を分析してみると、非常に面白いことが分かります。
採用活動もそれぞれにKPIを設けて、目標設定することでどこに課題があるか把握できるようになります。
一つ、例として挙げると
障害者グループホームの採用目標数2名、応募者数は15名というKPIを設定しています。
本来は面談数、面接数、初回返信数も必要なのですが、一旦は省きます。
応募者数は毎月、無料・有料媒体含めて15名を達していますが
採用目標の2名には届かず、途中で必ず辞退されてしまいます。
この原因を皆さんならどのように考えますか?
ここの経営者は、この課題について”面接終了時点で他社に取られてしまっている”と
自己分析をしています。
これは結果としてそうですが、なぜ他社に取られているのかを考えなければなりません。
私の分析はこうです。
結果として他社に取られているとすれば、それは=「条件勝負になっている」ということです。
条件勝負というのはつまり、こういうことです。
・給与の額
・賞与の有無
・休日の数
・有給取得率
・利便性
・外から見た働きやすさ
これらの条件が他社と比べて劣っているから辞退に繋がっていると解釈できます。
となると、条件勝負に持ち込まれてしまえば資金が潤沢な大手には適わないのは至極当然となります。
小規模事業所の多い医療・介護・福祉業界では、働く上での小規模ならではのリスクとして、ワンマン経営、倒産、キャリアアップ制度の不足、ルール不整備など考えられますので、誰でも、比較的聞いたことのある知名度の高い会社に就職しようと思うのも、当然ですよね。
私たちのような小規模事業は、これらのリスクをリカバリーし、さらには条件勝負に持ち込まれないように、『事業への想い』や『応募者の将来を考える』など、中身で勝負しなければなりません。
応募者の辞退を、他社に取られてしまったと言い訳しても仕方がなく、
それでも自分たちの事業所で改善すべきことを考え、実行していくしかないのです。
Fukushi Vision Groupの支援では
私たちの支援では、人材不足をテクニカルな方法だけではなく、根本的な課題に注目して出血を抑えながら体制を整備する仕組みづくりを行っています。
これまで、障害者グループホーム、訪問看護ステーション、クリニック、訪問介護事業、居宅介護支援事業所、病院、就労継続支援、サービス付き高齢者住宅など、
様々な業種の採用支援を行ってきました。
人材不足の解消のスタートは、根本的な課題を見つけるための調査・分析を行い、課題に対して施策と計画を立て、予算の範囲内で採用活動から定着、ルール整備等、離職を防ぎながら、応募を増やすよう取り組んでいます。
応募が来ない!ということは、ほとんどありませんが、稀にケアマネジャーやサービス管理責任者など、数が少ない職種においては厳しい現実にぶつかることもあります。
つい先日ご支援した中規模の訪問看護ステーションでは、一時的に約3ヵ月で離職ゼロにすることができましたが、それは一定の仕組みと課題が明確になったうえで、集中して取り組んだ結果だと言えます。
今後、ますます厳しくなる人材不足ですが、どれだけ企業が柔軟になれるかがカギとなるはずです。
頭を柔らかくして、時代に合わせて自らが変わることをしなければなりませんね。
それでは。
FukushiVisionGroup株式会社 医療・介護・福祉経営コンサルティング
1.営業の右腕(営業支援)
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